3~4月以降は紫外線量が急に増えるため、日焼け止めアイテムなどを使ってケアすることが重要です。
顔や体はきちんとケアできていても、『頭皮』までしっかりケアできていますか?

「なぜか頭皮にかさぶたが出来てる…」

「湿疹が出来てて気になる!」
等々。
もしかしたらそれは、頭皮の日焼けかもしれません。
この記事では、現役美容師の私が紫外線から頭皮を正しく守る方法について、詳しく説明していきます。
頭皮が日焼けするとどうなる?
日焼けは『軽度のやけど』です。
頭皮が日焼けすると、
- 頭皮環境の乱れ
- 薄毛
- 細毛
- 湿疹
- かさぶた
などの頭皮トラブルや、髪の毛に影響が出てしまうことも。
ここでは、頭皮が日焼けすることで起こる可能性のあるトラブルについて説明していきます。
頭皮環境の乱れ
紫外線によって頭皮が高温の熱を浴びると、頭皮環境の乱れが起こることがあります。
頭皮は髪の毛が育つ『土壌』となるため、頭皮環境が乱れると、生えてくる髪の毛自体にも影響が出てしまうことに。
髪の毛には、『ヘアサイクル(毛周期)』と呼ばれる寿命があります。
ヘアサイクル(毛周期)は、
- 早期成長期毛
- 中期成長期毛
- 後期成長期毛
- 移行期毛
- 休止期毛
- 脱毛
といったステップを男性で約3~5年、女性で約4~6年の年数を経て繰り返します。
頭皮環境が乱れるとヘアサイクル(毛周期)も乱れるため、本来の髪の毛の寿命を全うすることができなくなり、男女ともに約1~2年程度で寿命を迎えてしまうことも。
こうならないためにも、頭皮環境を健全な状態に保つことが非常に大切です。
薄毛
頭皮が日焼けし、頭皮環境が乱れているのに気づかずに何のケアもしないまま過ごしてしまうと、薄毛になってしまう可能性があります。
ヘアサイクル(毛周期)が乱れると生えてくる髪の毛自体が脆く、弱くなりやすいため、ちょっとした事で抜けやすい状態に。
薄毛になると頭皮を守ってくれる髪の毛の量が少なくなるので、余計に頭皮が日焼けしやすい悪循環となってしまいます。
細毛
薄毛と同じく、頭皮環境が乱れ、ヘアサイクル(毛周期)が乱れることで細毛となることも。
弱くなってしまった髪の毛は、本来の太さまで成長しづらくなります。
細毛は通常の太さの髪の毛よりもキューティクルが薄い状態なので、カラーやパーマ、ドライヤーなどによるダメージを受けやすくもなります。
傷みによってパサパサしやすくもなってしまうため、トリートメントなどを行う必要性が高くなるでしょう。
湿疹
頭皮は日焼けすると、高温の熱をもちます。
日焼けはある程度の時間が経つと痒みを帯び、湿疹が出てしまうことも。
痒みが収まらないようであれば雑菌の繁殖なども考えられるため、不安であれば専門医に相談した方が良いでしょう。
かさぶた
湿疹と同じく頭皮に痒みが出た際、爪などで強く頭皮を掻くことで炎症が起き、傷をつけてしまうと、しばらくしてかさぶたとなります。
酷い場合は皮膚がめくれてフケが出ることもあるため、痒くても強く頭皮を刺激してはいけません。
頭皮を日焼けから守るには?
日焼けしないように頭皮を予防する方法としては、
- UVカットアイテムを使う
- 頭皮用の日焼け止めを使う
などの方法が挙げられます。
どちらも簡単にできる方法なので、特に肌の弱い方や敏感肌の方はしっかりと対策するようにしましょう。
UVカットアイテムを使う
頭皮を日焼けから守るためのUVカットアイテムとしては、
- 帽子
- 日傘
などが挙げられます。
どちらもUVカット率99%のものを選ぶようにすると、効率よく紫外線の予防となります。
おすすめはどちらも併用して使うこと。
帽子と日傘の両方を使用することで、しっかりと紫外線予防ができます。
注意点としては、厚手の帽子は通気性が悪いことがあるため、避けた方が良いでしょう。
頭皮が蒸れると雑菌が繁殖しやすくなるため、通気性の良いものを選ぶようにしましょう。
UVとは『ultra violet』の略で、『紫外線』を指します。
UVカット率が高いほど紫外線の透過を防いでくれるため、頭皮を守るためには帽子や日傘などのアイテムが最適となります。
UVカットアイテムは帽子や日傘以外にも、
- 洋服
- 眼鏡
- マスク
などの種類があります。
日焼け対策をしたい箇所に合わせて、適したアイテムを使うようにしましょう。
頭皮用の日焼け止め
顔や身体に使用する日焼け止めと同じく、頭皮にも使用できる日焼け止めアイテムがあります。
基本的にはスプレータイプのものとなり、全身に使用することも可能です。
使用方法は、頭皮や髪の毛から15㎝程度離して吹きかけるだけなので非常に簡単です。
頭皮は身体のなかでも毛穴が多い箇所のため、顔や身体に比べて汗をかきやすくなっています。
そのため、吹きかけた日焼け止めが流れ落ちてしまう前に、こまめにつけ直すようにしましょう。
特に紫外線が強くなる3~4月以降には、SPF50+でPA++++などの効果の高いものを選んだ方が良いでしょう。
頭皮が日焼けした時のケア方法
頭皮が既に日焼けしてしまった場合のケア方法は、
- よく冷やす
- 刺激の弱いシャンプーを使う
- 優しくタオルドライする
- 頭皮を保湿する
となります。
ここでは、日焼け後のケア方法について順に説明していきます。
よく冷やす
まずは、日焼けしてしまった頭皮を冷たいタオルなどでしっかりと冷やしましょう。
頭皮以外の日焼けでも、冷やすことは非常に大切です。
炎症を鎮められる可能性があるため、火照った箇所の熱をできるだけ早く冷ましてあげましょう。
刺激の弱いシャンプーを使う
シャンプー時に使用するシャンプー剤は、刺激の弱い
- アミノ酸系
- ベタイン系
などを使うようにしましょう。
日焼けしている頭皮は非常に敏感な状態です。
ドラッグストアなどで販売されている一般的なシャンプー剤の多くは、『高級アルコール系』と呼ばれる石油系のシャンプー剤です。
高級アルコール系は洗浄力が非常に強く、頭皮に過度な刺激がかかり過ぎる恐れがあるため、敏感な状態の頭皮への使用は避けた方がいいでしょう。
優しくタオルドライ
タオルで「ゴシゴシ」と強く頭皮をこするように拭くのはNGです。
日焼けした頭皮に負担がかかり過ぎてしまい、皮がめくれてしまう危険性も。
優しく包むように頭皮と髪の毛を拭き、その後、髪の毛の根本を重点的にドライヤーをかけてあげましょう。
頭皮が濡れているままだと、雑菌の繁殖が起こる可能性があります。
また、ドライヤーは『振りながら』かけてあげることで熱が分散するため、頭皮や髪の毛にダメージを与えづらくなります。
頭皮を保湿する
頭皮用の美容液や化粧水などで、頭皮に保湿を与えてあげましょう。
日焼けによって頭皮が乾燥してしまうと、頭皮環境の乱れに繋がりやすくなります。
育毛剤などで栄養補給するのも良いです。
頭皮が弱っている状態なので、顔や身体と同じようにしっかりと保護してあげることが大切です。
どうしても改善しない場合は専門医に相談を
ケアしてもかさぶたや湿疹がよくならない場合は、専門医に相談するようにしましょう。
既に頭皮が多大なダメージを受けてしまっている場合、専門の治療や薬を使用しないと、改善しない可能性があります。
放っておくとより悪化してしまう危険性もあるため、できるだけ早く相談した方が良いでしょう。
まとめ
この記事では、紫外線から頭皮を守る方法について説明しました。
かさぶたや湿疹などの症状は、頭皮からのSOSサインです。
頭皮が日焼けしないように予防自体をしっかり行い、日焼けしてしまったら適したケアをしていくことで、頭皮環境が保たれやすくなります。
しっかり対策し、春夏を思う存分楽しみましょう!
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